第1回ツール・ド・富士川 開催レポート 2013年10月

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第1回ツール・ド・富士川~今中大介と走る富士川・富士山ビュー

r7.JPG 2013年11月30日(土)、「第1回ツール・ド・富士川~今中大介と走る富士川・富士山ビュー」が開催されました。山梨県南西部に位置する富士川流域を巡るロングライドイベント。起伏に富んだコースの全長は約100kmで、累積標高は1,900mです。各エイドでは、富士川流域に広がる峡南地域(富士川町、市川三郷町、身延町、早川町、南部町)の個性溢れる特産品を提供。また、記念すべき第一回目は、日本人として戦後初めて、ツール・ド・フランスに出場した山梨県在住の今中大介さんがゲスト参加しました。


 雲ひとつない快晴です!スタート地点は、色づいた山々が囲む身延町の山梨県富士川クラフトパーク。全国各地から176人のサイクリストが集結しました。
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r3.jpg 大会を主催する富士川流域サイクルエリア創設プロジェクト推進協議会の青木茂樹会長は、ピカピカの愛車で登場。「この自転車にはまだ5回しか乗ったことがないんだよ!どうなることやら、ハハハ~!」と意気込み(?)を語ってくれました。

r4.JPG 開会式では、まず青木会長が「今日のコースから見られる富士川は江戸時代から300年間、日本の大動脈として米や木材を運びました。この歴史ある地域の自然環境と特産物を楽しんでください」と挨拶。



r5.JPG 続いて同プロジェクトアドバイザーの今中大介さんが、「今日は、とてもいいコンディションになりそうですね。峡南は僕も大好きなコース。皆さんと一緒に楽しみたいと思います」と参加者を激励しました。



 参加者は上級と中級のレベルに分かれ、約10人ずつのグループを編成。グループごとに、スタートラインで今中さんと記念撮影をして、いざ出発です!

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 日蓮宗総本山・久遠寺の門前町として栄えた身延町を富士川沿いにしばらく南下した後、久遠寺のある身延山へ。総門をくぐり、歴史ある佇まいの門内商店街を走り抜けます。
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r11.JPG 久遠寺の荘厳な三門の前で記念撮影。




 その後は・・・最初の激坂に挑戦!最大斜度は15%。思い思いのペースで上ります。

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r16.jpg 激坂のゴールは久遠寺の境内。ぐったり座り込む人、余裕の表情の人、まだまだ物足りない人・・・さまざまです。



r17.JPG 東京から参加の畑中さん(右)は「無理っ!こんな坂、初めてだよー」。神奈川の太田さん(左)は「何とか全部上ったよ」と涼しい顔。



 境内は自転車から降り、厳かな雰囲気を感じながら歩きます。響き渡る読経に、心も体も癒されます。本殿に参拝する参加者もいました。

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 久遠寺に隣接する身延山大学は第一エイド。名物のみのぶ饅頭やバナナ、麦茶などがふるまわれました。

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r22.JPG 甲府から参加の4人組です。「みのぶまんじゅう、うまーい♪」



 随所に、雄大な富士川を見渡すポイントがあります。この開放感がたまらない!
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r25.JPG 沿道で声援を送り、水を手渡してくれた身延町の円崎興業さん。地元の方のこういう応援が、参加者の一番の励みですね!




 ゆったり景気を楽しみながらの走行は最高!この後に待ち構える第二の激坂ポイントは、最大斜度10%です。
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r28.JPG 山梨の名だたる山々が見られるのもこのコースの醍醐味。和紙の町として知られる市川三郷町からは、甲府盆地の大パノラマの向こうに、うっすらと雪をかぶった八ケ岳が望めました。




r29.JPG 「大門碑林公園ひらしお源氏の館」で、お楽しみの昼食。峡南地域が誇る季節の食材を使ったお弁当プロジェクト「こしべんと」から、3種類のお弁当がふるまわれました。好きなものを自由に選べますが、どれもおいしそうなので、「どうしようかな~」と迷ってしまう人が多数。南部茶のペットボトルや早川のワインゼリーも配られました。



r30.JPG 市川三郷町にある「とりしん」のお弁当。親鳥のそぼろごはん、地元野菜の含め煮、芦沢養鶏の親鳥のハンバーグ、かぼちゃ豆腐、じゃがいもそうめん、柿ゼリーなどボリューム満点。疲れた体にぴったりです。



r31.JPG 富士川町にある「国本屋」のお弁当。うなぎの佃煮おにぎり、大塚にんじんご飯のおにぎりのほか、茜ます塩麹漬け、豆腐コロッケ、みみとなめこのスープなど体にやさしい食材がたっぷり。



r32.JPG 富士川町「おかめ鮨」のお弁当。富士桜ポークのベーコン、甲斐アカネハラス焼、原木椎茸とヒラタケの炊き込みご飯、ラ・フランスのゼリーなど、素材の味わいを食べ比べるのが楽しい逸品。



r33.JPG 会場でお茶を出してくれたのは峡南高校の生徒さん。かわいい女子高生の登場に、テンションが上がります。



r34.JPG 「景色が堪能できました」「紅葉がきれいでした」「今中さんと走りたい!」「お弁当、おいしいです」と口々に感想を伝えてくれたのは、小宮山さん、戸田さん、西田さん、高野さんです。



r35.JPG ひときわ元気だったのが、甲府工業、笛吹高校、峡南高校の自転車部の皆さん。「よゆーーーっす!!」。若い!




r36.JPG 昼食を食べ、一息ついたところで、皆さんお待ちかねの今中さんによるライディング講座が始まりました。



r37.JPG 「背中のポケットの位置がすっと後ろに引っ張られるイメージで座ってください。背中のRをつくると、スムーズに力を上に発揮しやすくなります。腕に力が入りすぎないように、後ろにしっかり乗ることが基本」。分かりやすいアドバイスに、皆さんうなづきながら聞き入っていました。



r38.JPG 練馬から参加の宮本さん夫婦。「先導の人のコントロールが上手なので、ここまで安心して走れました」とご主人。奥様は「お弁当が完璧!びっくり!最高!自転車の大会でこんなちゃんとしたお弁当が食べられるなんて~」と「こしべんと」を絶賛していました。



r39.JPG 午後イチは、第3の激坂ポイントに挑戦。富士川舟運の要所として栄えた富士川町の「みさき耕舎」まで上るヒルクライムです!平均斜度8%、5・5kmの坂でタイムを競いました。※ヒルクライムは希望者のみ。その他の参加者はショートコースで一足先にゴールを目指しました。



 山道をひたすら上り続けたご褒美は、この景色。「みさき耕舎」は山梨県内でも屈指の富士山絶景ポイントなのです。ゴール間近で出し抜けに現れる富士の姿は圧巻。ゴールした参加者の感激もひとしおでした。


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 ヒルクライムゴール地点の第3エイドでは、富士川町特産のゆずを使った「ゆず湯」が大好評。ゆずのやさしい香りと爽やかな酸味は、疲れた体をときほぐしてくれます。何杯もおかわりする人が続出。


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r44.JPG 同じく同町の特産「小麦まんじゅう」。ぎっしりあんこが入った昔懐かしい味です。こちらも人気であっという間になくなってしまいました。



r45.JPG 「このくらいの坂なら、まだまだ!静岡からも富士山は見えるけど、見えないところから上ってきて、頂上で見えるっていうのは満足感があるね」(倉田さん:静岡)。



r46.JPG 「紅葉楽しむ余裕ないくらい辛かったけど、富士山の〝お土産〟が何とも言えない達成感。最高ですね!」と満面の笑顔の青木会長。



r47.JPG 女子のヒルクライム挑戦者もいました!静岡の渡辺さん。「きつかったけど、何とか、足をつかずに上れてよかった。最後に富士山が見られて最高でした」と晴れやかな笑顔を見せてくれました。



 第4エイドの身延町「久那土中学校」では峡南高校の生徒がおもてなしです。市川三郷町特産のコロッケが配られました。


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r50.JPG ここからは今中さんが自転車で合流。各グループに入り、一緒に走りました。併走しながら、フォームなどの貴重なアドバイスも。



 見上げれば、青空と紅葉のコントラスト。峡南地域の豊かな秋の風情を存分に感じられる一日でした。


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r54.JPG 太陽が傾き始めたころ、スタートした富士川クラフトパークに、選手が続々とゴールしてきました。約100kmの道のりを走り抜き、ガッツポーズです!



r55.JPG ゴール地点の受け付けでは、スタート時に撮影した集合写真を配布。「もう、もらえるんだ」と喜んでいただきました。



r56.JPG 併せて、身延山の水、市川三郷町のミニタオル、観光パンフレットなどのお土産も。ほど近い場所にある下部温泉の入浴無料券も付いています。




 選手の疲れた体を出迎えるのは、大鍋で煮込んだ富士川町の郷土料理「みみ」。小麦粉を練って箕型にしたものをたっぷりの野菜と一緒に味噌味で煮込んだ料理です。心も体も温まります。


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r59.JPG 「コースや景色が変化に富んでいてよかったです。富士山もばっちり見えました」「「先導の方がいいペースで引いてくれました」「みみ、おいしいです!」。(堀江さん:静岡、日比野さん:岐阜、杉本さん:愛知)




r60.JPG 「コースは事前に試走できなかったけど、道案内の方がたくさん立っていたので、安心して走れました。一番印象に残っているのは最初の激坂です」(鈴木さんご夫婦:愛知県)。「景色が良かった。坂が苦手なので、練習してまた来たいです」(日景さん:神奈川県)。「1日で走る距離としてはハードな方だと思います。富士山が見られてよかった」(武井さん:東京)



r61.JPG ヒルクライムの優勝者には、今中さんから記念品が送られました。初代優勝者は西田憲司さん。タイムは24分45秒です。「他の人に置いていかれないように走りました。もっと早い人がいると思ったので、びっくりです!」。今中さんと一緒に走るために大阪から参加したそうで、記念品を手渡されると、とても感激していました。



r62.JPG 青木会長も無事にゴール。「どうにか走り切りました!起伏の激しいコースだったけど、紅葉を見ながらゆっくり走れる場所もあり、緩急がありました。エイドでの地元のおもてなしもよかったね。参加者のアンケート結果を踏まえ、来年に向けた準備をしたいです」



r63.JPG 甲府市の大森さんご夫妻。「嫁さんに誘われて最初は乗り気じゃなかったんだけど、出て本当に良かった!先導の人がいてくれたから、走りにも集中できて楽しかったですね」(幹雄さん)。「峡南方面に走りに来たこともありますが、新しいコースが発見できました。他の大会と比べ、運営もとても良かったと思います。来年も出たい!」(美紀さん)



r64.JPG 「今中さんから自転車にサインしてもらいました!途中、一緒に走ってもらい、フォームについてアドバイスがもらえました~」(大岩さん:愛知)



 気さくでサービス精神いっぱいの今中さんの周りはいつも人だかり。写真撮影やサインにも笑顔で応じてくれるのが嬉しいですね。「今日のコースはきついところもあったけど、それが後々、いい思い出になるんですよ。僕は2番目の激坂が良かった」と感想を語ってくれました。

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r67.JPG 夜空に星がまたたくころ、外はすっかり冷え込んできましたが・・・。参加者は無料入浴券を手に、「武田信玄の隠し湯」といわれる下部温泉郷でほっこり疲れを癒していました。



r68.JPG 「ヒルクライムは4位でした!いろんな大会に出ていますが、こんなにレベルの高いおもてなしは初めて。温泉まで付いて大満足です。複雑なコースにもかかわらず、人の配置も行き届いていました。来年も出たいです」(山田直行さん、紀子さんご夫妻:神奈川県) かがみ湯にて。




r69.JPG 「これからも走ってみたくなるコースでした。エイドでもらえる地元の物がよかったし、お風呂が付いているのもありがたかったですね。ぬるめのお湯で気持ちよかった。疲れも取れました」(有元さん:甲斐市)。「ロングライドの中に、ヒルクライムがあったのが刺激的でした。坂道や平坦な道などコースのバランスがよかった。みのぶ饅頭がおいしかったです」(岩崎さん:甲府市)



 選手の皆さん、お疲れ様でした。次回もぜひ、参加してくださいね!お待ちしています!